大澳は、街というより、小さな町。
ここへ行くためには、山を越えて走る路線バスに乗る。
その路線バスは大嶼山の東涌が始発なので、
まずは 香港市街地からMTRで東涌へ向かうことになる。
東涌は空港(香港機場)にとても近いので、
滞在中は わざわざ逆行する気にはならない場所。
大澳へ行かない限り、なかなか行かないんじゃないかな。
ずっと以前にCitygate(東薈城)というショッピングモールが誕生した時に、
この中にアウトレットショップが、何店舗か入った。
久しぶりに寄ってみるとショップは増えていたけれど、
今は香港市街地にも同様のショップは幾つもあるので、よほど探し物が無ければ行かない。
ウチも「大澳へ行こう」という目的があったから東涌に降り立っただけ。
でも、このCitygateには アウトレットショップよりも魅力的な一画がある。
「大澳へ行くために始発のバスに乗り込む」ということよりも期待してしまう一画でもある。
それが、Citygateの真ん前にある噴水広場。

この噴水広場、いつ行っても魅力的……だとは思わない。
大澳行きのバスに乗る時刻は まだ午前中のことが多いから、ここは素通り。
大澳で猫達に迎えてもらって、散歩を楽しんで、ゆっくりしてきた後がいい。
午後遅くになって帰りのバスの終点になるCitygateで降りると、ちょうどいい時間帯かな?
だんだん夕方に近づく頃から、ここで大好きな光景が見られる。
子ども達のダンスを見せてもらえるんだ。
学校を終えて帰宅してから、親と一緒に来てる子達かな?
兄ちゃんや姉ちゃんについて来て、一緒にいる子達かな?
子ども達は広場へそ~っと近づいて行き、おそるおそるこの中に立ち、その時を待つ。
期待通り水柱が吹き出し始めると、声をあげ 走りまわり 出来る限り濡れようとする。
水柱の中で、思う存分に踊る。
どの子も思いきり全身で笑う。
大人達もその周りで笑顔になる。



濡れに濡れながら水柱が姿を消すと、賑やかだった声もトーンダウンする。
でもね、彼らはちゃんと知ってる。
しばらく経つと、また濡れること踊れることを知ってる。
ほぅら、また始まった。
踊っては濡れ、びしょびしょになりながら繰り返す。
1度濡れたら、もう怖いものなしだよね。
どれだけでも踊っていられる。
笑っていた大人達が呼び戻して止めるまで、ずっと。
踊っては休み、休んでは踊り…のひとときが続く。


あっというまに、夕方が夜に近付く。
さぁ、ここからが踊りの本番。
照明がいっそうきれいに映る。
子ども達も、生き生きと踊る。
水柱が「どうだい?まだまだ序の口だよ」と言う。
子ども達が「来て!来て!もっと来て!」と言う。
どっちも互いに応えるようにして、水柱と子ども達が躍動する。
モールの明かりは灯るけど、この場所の方が さらに美しくなり、
大人達は、やんちゃな姿を眺めてた目から うらやましそうに眺める目に変わる。




そう言えば、
子ども達の中には、いろいろな踊り手が居るような気がする。
最初から服を脱ぎ捨ててる子も居れば、びしょ濡れの服をずっと着たままの子も居る。
国籍も それぞれかな?
香港だから当然と言えば当然だけど、
この噴水の中では どの顔どの国の子ども達も皆一緒。
同じ小さな一画で 混ざり合って楽しそうに踊ってて。
パンジャビドレスを纏った女の子も、その輪の中に居た。
踊ったり歩いたり、水柱に手をかざしてみたり、ドレスに溜めてみたり。
本当に素敵な表情で。


香港の中には、テーマパークのような遊び場は幾つもあると思う。
マンション階下のプレイルームもあるし、市街地のショッピングモールの広場もあるし。
建物の中だけ?
いいえ、外にもあるよね。
海洋公園も そうかな?
このCitygateから近い香港ディズニーランド(香港迪士尼樂園)も そうかな?
ただね、
これらは大人も楽しんだり一緒だったりする場所かも。
この噴水広場は、子ども達だけの小さなテーマパーク。
この中で一緒にずぶ濡れになってる大人は……まだ見たこと無いなぁ。
狭い香港だけど、噴水広場は子ども達への贈り物。
その子ども達の踊りと笑顔は、大人達への贈り物かも。
ここに居たら、夜本番になるまで ますますここから立ち去れんくなるね。
どう? この中に混ざってみいへん?
僕はなぁ……。
入れんやろなぁ……(笑)。
直球ストライクやのに、いつも見送り三球三振。
「入れたらええなぁ」って、噴水広場を眺めながら本当は思ってるんやけど。


暑い香港ならではですね〜。
実は、日立の企業広告にこの噴水がちらっと出てくるんですよ。
グローバルブランドキャンペーンの「交通」編です。You Tubeで見れます。
他にも香港の風景がちらほら出てきます。
ありがとう~。さっそく拝見しました。ホントだ出てきてる。噴水のことをご存知だったJyujaiさんが、このCMと出会えて印象深く憶えてて、それを放映されてないおらが町の僕に教えてくれる……感謝しかありません(笑)。以前行かれた時も、やっぱり子どもたちが踊ってたんですね。なるほど暑い香港ならでは → 確かにそうですよね、思いもしませんでした(笑)。この噴水が「水と照明で危険」ということで立ち入り禁止になった噂を聞いたことがあるんだけど、2016年冬の今現在はどうなってるんかなぁ?…他にも登場してる香港映像部分も美しいですね~。トラムも嬉しいなぁ。


こえださんの前のブログをずっと拝見させて頂いていました。でもメイドイン香港が読めなくなってからすっかり気落ちしていました。コメントしていなかったのに読み逃げばかりで失礼でした。
たまたま検索していて、この新しいブログを見つけました。本当に嬉しかった。また拝見していけると思うと前のように毎日の楽しみが増えました。
今、このブログが始まった頃からの記事を遡って読ませて頂いています。これからは読み逃げではなく、コメント欄にちゃんとお邪魔したいです。いいですか?
楽しみにしています。これからも、こえださんならではの香港世界をどうか紹介していってください。よろしくお願いいたします。
子供たちと一緒に噴水の水をたっぷり浴びている自分を想像しています。
えっ、こえださんは一緒に浴びないのですか!?(笑)
もし、こえださんと自分がご一緒していたら、きっと大人二人が加わっていたことでしょう~
何もかも忘れて、無になりたい時が大人にもありますよ・・・

この噴水、あれね!ってすぐにわかりました。といっても同じ場所ではなく、ほぼ同じ形式。そして場所は香港ではなく台北。わたし台湾在住なのです。ちょうどこんな場所で遊びたがる子どものいる親にとってはこのような噴水はありがたいような(満面の笑みで遊んでくれるので)面倒なような(着替えを持っていないので)複雑な存在。こえださんのダンスのお話は思いもよらなくて、とても楽しかったです。
そしてパンジャビドレスに一人反応。
むかーしむかし、初めての海外旅行で訪れたインドでオーダーしたのがパンジャビドレスでした。
長い間忘れていたのに、この間行ったシンガポールでプラナカンやアラブのお店で服を買い、民族衣装好きに気がつくと共にパンジャビドレスのことを思い出したのでした。次の里帰りではチャイナドレスをオーダーする予定です。前回お直しして持ち帰った既製の旗袍で素敵な出会いに巡り会えたので、次回も期待したいな、なーんて。いえいえ、ドレスを持ち帰ることが素敵な出会いになるはずです(長文かな、ごめんなさい)。

懐かしいなぁ、噴水遊び。
葵芳のモールにもあって、同じような環境のママ達とのオフ会の時、こんな感じで何度か遊ばせたような..。
もう10年くらい前です。
「十年」とか、ミニシアターでもいいから観てみたいなぁ。おらが町の周辺でアジア映画を放映してくれる場所って、本当に皆無です。近隣の都市部へ出ても(どんだけ田舎に住んでるかという事ですが:笑)洋画・邦画のものしかなく。レンタル屋さんに並ぶアジア映画は韓国ものが今でも棚を占領してて、香港はもちろん大陸の物も希少です。…Leah Douのこと、教えて頂けてありがとうございます。さがして観てみますね。というのは、コメ頂いてから日が経ってる理由にもなるんですけど、ウチのPC君、どう頑張ってもただ今YouTubeが止まって使用不可(笑)。楽しみ。
初めまして。ここにいらして来て下さってありがとうございます。Made in に遊びに来てて下さったんですね。今も気の向くまま書き散らしていますので、よろしかったら覗いて下さいね。…とは言え、ミーナさんもよくご存知の通りの【思いっ切り偏りブログ】ですので、ご承知の上で(笑)。…ブログ記事はUPした時は新鮮ものなのですが、日が経ってしまうとなかなか目にすることが少なくなります。新しめの記事の最後に同じタグの過去記事が表示されますよね?それを見て時々自分でも過去記事を遡って眺めることがあるんだけど、偏り方を楽しめます(笑)。
いえいえ、僕の方こそご無沙汰しています。ユ・ミヌさんからお声を頂くと、「多忙な中でもちょっと今日は自分の時間があるのかな?」と安心することがあります。日々の中でお身体も大切になさってくださいね。そうそう「何もかも忘れて無になりたい時」 → そんな時、僕の場合だと写真眺め直すとか、地図旅行するとか、安上がりな格安妄想旅行しながら切り抜けてる時もありますよ(笑)。…ご一緒してたら噴水突入しそうですね。たしかに。あぁ~たぶん、するなぁ。写真の中にもあるけどカッパ持参も可能なんですよね。え?ずぶ濡れコースで?…その方がいいなぁ。
長文?大歓迎ですよ。なんてったって僕が長い(笑)。思うままに喋りましょう。…台湾在住うらやましい限りです。台北で1週間過ごした時「足りん!」と思いました。迪化街だけでも2~3日必要で、あそこや市場に居ると先へ歩けません(笑)。…パンジャビドレスの思い出と重ねて下さったんですね。僕なんてシンガポールのインド人街でフィッシュヘッドカレーを喰らい、アラブ人街で藤籠を買った思い出しかないぞ(笑)。異国の衣類だとタイでお坊さんの袈裟の色形に魅せられて買い、自宅で着かたが分からずに困った体験しかないぞ(笑)。…次の出会い、楽しみですね!
そう、あるんですよ。「感電の心配は?」という世論が出た時に廃止になっちゃうのかな?と思ったのですけど、前回もちゃんと残されてて子ども達の場になってました。今はどうかなぁ?再度問題になってたら、もしかすると踊れなくなっちゃってるのかなぁ?…葵芳のモールにもあるんですね?10年かぁ。そこも残ってたらいいんだけど、葵芳は行きたい街なので調べてみますね。行ったことが無い街 + 入ったことが無いSM っていう組み合わせは、大好物です。で、出来ればそのSMが新旧両方あるとベストなんだけどな(笑)。古めのモールにも惹かれるウチです。
大澳からバスに乗って到着したのが東涌。でもMTRの駅ぐらいしかなかったような。。。
そこから10年後ぐらいに行った東涌は立派なアウトレットもあり、そしてありました、ありました、この噴水。
水を見ると興奮しちゃいますよね。
しかもぬれちゃっていいなんていうお許しが出ちゃうなら。
黄色いの集団のお写真はレインコート?
反則だよ、もっと大胆にぬれなくちゃね(笑)
だって、ここでずぶぬれになってはしゃげるのは子供の特権なんだから。
ほんとは大人だってここではしゃぎたいんだよ!
>「水を見ると興奮しちゃう」 → そう。何か理由あるか?って考えたら、特にあの噴水は【生きてるみたいだから】なんですよね。出る場所も出る高さも掴みどころがなくてランダムで。ずーっと同じ高さで出っぱなしの水柱ではないから、生きてるみたいで(笑)。だから誘われるんかも?と思います。…小雨くらいなら傘をさすのを嫌うころたさんだもん、やっぱりレインコート着用はあかんですよね(笑)。無しだと着用の10倍くらい解放感があるでしょうね。全身ズブ濡れでも、ともちゃんさんと太太は、きっと許してくれそうな気がします。他人のフリするかも、ですが。。。

旧のほうは香港迷さん達にも有名かも?
SMって、最初わからなくてちょっと考えてしまいました(・・;)

新旧両方、あぁ~そういうのって大好きなのです。そのパターンの組み合わせで建っててくれるモールは、ウチはとても好きでして。特に【旧】のほう…上手く言えないけれど、昔ながらの “ 垢抜けしないままの もっさ~い感じ(笑) ” に落ち着いたり安心したりするんですよ。「ここには何年も前からローカルの人々に馴染んできた空気があるなぁ」って雰囲気を感じて。「建て替えが早い中心部とは違って、まだここには残ってる。」のような懐かしさで。一介の旅行者がそう感じるのも変ですけど、香港へ通い始めた頃の雰囲気があって(笑)。有名だったとは知らずでした。覗いてみたいです。
そうなんだぁ、tさんもこの噴水広場に遭遇して撮ってらしてたんですね。やっぱり瞬間的に気持ちを捉える空間なのかもしれませんよね。ゴロンと横になってる → あぁ子どもは昼夜を問わず・場所を問わず、自由で良いなぁ(笑)。この噴水は、大澳へ行き来する時だと自動的に通りかかる場所かもしれないけれど、アウトレットショップだけを目的にしてMTRで行き、ホームから上がって来て直結するままモールへ入って行っちゃうと気付かないのかも?ですね。…1月中頃に?!いいなぁ~。春節が1月28日(土)だから、直前で街が赤く染まる時期ですね。tさん宅お二人が今度はキャンセルすること無く行けるよう願ってます!!